死亡事故の解決実績

  • 因果関係

【死亡事故】誤嚥性肺炎が死因とされていたケースで、死亡診断書の死因を訂正してもらい、事故との因果関係を認めさせた事例

Jさん 50代・男性・会社員

【死亡事故】誤嚥性肺炎が死因とされていたケースで、死亡診断書の死因を訂正してもらい、事故との因果関係を認めさせた事例

解決事例のポイント

病死と記されていた死亡診断書を訂正してもらい、死亡の3年前の交通事故との因果関係を結びつけることの立証に成功

 

事案の概要

Jさんは、50代の会社員男性です。

道路横断中に、自動車にはねられてしまい、外傷性クモ膜下出血などの傷害を負ってしまい入院してしまいます。

後遺症が残る事案であると思われましたが、Jさんは交通事故から約3年後に、誤嚥性肺炎で亡くなってしまいました。

死亡診断書には、病死の欄に丸が付けられており、3年前の交通事故とは無関係とされていました。

 

医師面談の実施

嚥下機能の低下により誤嚥性肺炎となり死亡してしまったということですが、この嚥下機能の低下自体が交通事故と関係があるのではないかと考え、医師面談を実施することにしました。

医師面談の実施前に、膨大なカルテを読み込み、因果関係を繋げるための医学的な論理を考え、医師面談に臨みます。

医師面談で会話を進めていくと、医師の見解との一致が見られました。

具体的には、交通事故→外傷性くも膜下出血→意識レベル低下→胃ろう造設→嚥下機能の低下→誤嚥→肺炎→呼吸困難→死亡という因果の流れであることが分かりました。

医師も死亡診断書の訂正に応じてくれたため、原因欄に病死ではなく交通事故の箇所に丸を付けてもらいました。

 

弁護士名義の意見書を付けて死亡事故として自賠責保険に被害者請求

自賠責保険会社はJさんの交通事故を死亡事故とは扱っていませんでしたが、上記の医師面談の論理過程を意見書として記し、この意見書と修正後の死亡診断書を提出して、自賠責保険に被害者請求を行いました。

そうしたところ、自賠責保険も交通事故と死亡との因果関係を肯定してくれたため、傷害事故ではなく死亡事故としての自賠責保険金の認定を受けることができました。

自賠責保険が死亡事故と認定してくれたので、任意保険会社も同様に因果関係を認めてくれて、死亡事故として示談解決をすることができました。

 

弁護士小杉晴洋のコメント:死亡事故は即死の場合ばかりでなく数年経過してから死亡してしまうケースもあります

交通事故で死亡との因果関係が認められるのは、即死の場合か、それに近い場合が多いですが、Jさんの件のように交通事故から数年経った後に死亡したケースでも交通事故との因果関係が認められることがあります。

もちろん、交通事故と無関係の原因で病死してしまうこともありますが、安易にそうであると決めつけず、まずは被害者側専門の弁護士に相談されることをおすすめします。

この記事の執筆者

小杉 晴洋
小杉 晴洋

被害者側の損害賠償請求分野に特化。
死亡事故(刑事裁判の被害者参加含む。)や後遺障害等級の獲得を得意とする。
交通事故・学校事故・労災などの損害賠償請求解決件数1000件超。

経歴
小杉法律事務所代表弁護士。
横浜市出身・福岡市在住。明治大学法学部卒。中央大学法科大学院法務博士修了。

所属
横浜弁護士会(当時。現「神奈川県弁護士会」)に登録後(損害賠償研究会所属)、福岡県弁護士会に登録換え(交通事故委員会所属)。